慰謝料を支払ってもらえますか

「同棲していたら浮気された!慰謝料を請求したいんです!」とよく相談を受けます。

これ、支払ってもらえる(請求できる)と思いますか?

少し法律的なお話になりますが、慰謝料は、ある行為(故意・過失)により、権利・利益を侵害され、これにより損害(精神的苦痛)が生じた場合、この損害を賠償するものです。

婚姻関係にある場合、浮気により、婚姻共同生活の平和の維持という権利又は法的保護に値する利益を侵害し、夫または妻に生じた精神的苦痛について慰謝料を請求することになります。

ちなみに婚姻していない内縁関係とは、「事実上は婚姻関係にありながら、婚姻届を提出していない関係」をいいます。事実上は、婚姻関係にあるといえますので、内縁関係にありながら、浮気が原因で内縁破棄となった場合には、慰謝料を請求することができます。

では、同棲の場合はどうでしょうか。
一般的に同棲とは、「婚姻関係にない男女が一緒に暮らす」という意味です。結婚の約束もしていないただの同棲の場合には、残念ながら浮気されたことを理由として慰謝料を請求することは難しいです。

もっとも、婚約している場合や、内縁関係といえるような場合、浮気を理由として慰謝料を請求することができます。
様々な事情により異なりますので、「同棲」しているだけだからと思っていても慰謝料請求できるかもしれません。迷われたら、まずは、弁護士に相談してみるといいと思います。

養育費の未払いについて

俳優の東出さんが養育費を支払っていないと週刊誌で報じられたようですが、養育費を支払う義務があるのに支払っていない方は結構いらっしゃるのではないでしょうか。

養育費の取り決めをせずに離婚してしまった方は、まずは裁判所に養育費の支払いを求める調停を申し立てることをお勧めします。

離婚する際に公正証書や調停で養育費の金額を決めているにもかかわらず、養育費を支払ってもらえない方もまだ諦めるのは早いです。

まずは、支払ってくれるように「督促」、すなわち、「支払って!支払わないと法的手段に出るよ!」と通知して下さい。

それでも支払ってくれない場合には、財産(預金や給料)を差し押さえて、強制的に支払いを受けることができます。

「でも、勤務先とか分からないし…」とお悩みの方もいらっしゃるかもしれませんが、法律が改正されて勤務先等の情報を取得することができます。

養育費で悩まれている方は一度弁護士等へ相談されるといいと思います。

コメンテーターと代理人

一般的な「弁護士のイメージ」というと、ワイドショーに出演しているコメンテーターとしてのイメージではないでしょうか。だからなのか、ほとんどのお客様は、ワイドショーにおける司会のように、自分の状況を説明して、それに対する正解というかコメントを求められる事が多いです。

でも、本当の弁護士の仕事は、「代理人」な部分なのです。困っているお客様の味方になって、お客様に代わって物事を進める事が、主要な仕事でもあるんですね。例えば、離婚したいけど、相手側がそれに応じないと言う場合、弁護士は貴方に代わって交渉するわけですが、ここで大切なのは、どちらが法的に正しい事を言っているかを判定する立場ではなく、貴方の希望する方向に持って行ったり、相手方の示す条件が、貴方に不利かどうかを判定し、不利であれば拒否する役割であると言う事です。

つまり、コメンテーターとして、一般的な質問に答える内容と、貴方の代理人として相手方と話す場合の内容は異なるのです。ですから「代理人として、相手方とこういう方向で交渉して欲しい」など、最初に意思を示していただければ、お見積もりもすぐに出せるのになぁと考えたりしますが、そういう事が分からないからご相談される方もいらっしゃるので、そこはわたしの独り言です。

最後に、経験上、離婚は弁護士を使って交渉された方が良いと思います。
本人同士でまともな交渉ができる状態であれば、離婚を回避することもできるでしょうし、弁護士無しでの「双方の合意」で決められた取り決めというのは、「法実務的に見ると、どちらかに圧倒的に不利なケース」というのがみられます。
そのようなケースで、損する側にならないためにも、弁護士を入れた方が良いです。なお、弁護士費用は、一見高く感じられるかもしれません。ただ、不利な離婚をしてしまった場合の損失は、それどころの金額ではありませんし、裏側の話としては、弁護士費用はその案件に必要な事務作業量に比例しているものでなので、協議離婚の場合は、それほど高額にならない事が多いと思います。

シニア向けサブスク

後見人をしていると、悩ましいのが「定期購入」です。毎月の収入の中でそれらがまかえなている限り、問題はありませんが、収入に見合わない定期購入が、家計を圧迫してる場合、継続するのか、止めるのか、判断は難しいです。

例えば、スーパーで購入できる牛乳やヤクルトの宅配に、月1万円払うとなると、高すぎるので利用すべきではないと考える人もいると思います。
ただ、毎日届く宅配専用商品を楽しみしているのであれば、その楽しみは奪いたくないのですし、一人暮らしの高齢者の場合、何か異変のあった場合には早期発見にもつながるので良い面もあります。

よくあるシニア向けの定期購入としては、新聞の複数誌購読、化粧品・石鹸、健康食品、携帯とそのオプション、インターネット回線とTVサービス、牛乳、ヤクルト、ダスキン、ウォーターサーバー、宅配弁当などです。

よくまあ色々なセールスマンがやってくるものだと感心してしまいますが、ご本人は解約の仕方もわからないし、ものは届いてしまいますから、必要性を考えないまま支払い続けているのが実態でしょう。

明らかに、使っていなさそうなサービスや商品については、本人に確認したり、相談したりしながら1つ1つ解約していきます。こういうのを解約して行くだけで、月数万円違ってくることがあります。

次に、利用してそうなサービスの場合で、収入に見合わないもについては、個別のケースごとの判断することになります。
複数のサービスを並べて、優先順位を聞いてみても総合的な判断が難しくなっている人が多いので、本人の元々の性格などを考慮し、本人と相談しながら考えていきます。

シニア向け金融商品と営業マン

リバースモーゲージ(自宅に住み続けながら、自宅を担保に融資を受けられるというローン商品)など、シニア向け金融商品が盛んに開発されており、大変魅力的と思われるものもあります。

このような商品に興味を持ったら、まず営業マンに連絡し、その商品の詳細を聞くことになると思います。ただ、彼らの成績は、その商品が売れたかどうかで決まるため、あなたの人生にあっているかどうかを「プロ」の目で判断して勧めてくる訳ではありません。あくまで商品を買ってもらう為の説明しかしてくれませんし、売れなければ「あなたにした説明」はタダ働きということになるので、必死になる営業マンもいるでしょう。

ですが、この手の金融商品は一般的に高額な契約であることが多く、人生の最後の財産に対する判断のミスは取り返しがつかなくなります。とはいうものの、そういう類の金融サービスを全く利用せず、残したい相続人がいないのに財産を多くの残して亡くなるのは、不本意なことです。

一方、弁護士に任意後見をお願いすると、毎月の報酬が発生しますが、どういう資産運用をしたいのかを相談して、依頼者の希望に沿ったものを提案し、選択することができます。

これは、弁護士が代理人として、「あなたの立場で損得を考える」仕事だからです。つまり、営業マンは自社の商品しか販売することでしか収入を得られないのに対し、弁護士は複数の商品の中から最適な商品を選べるからです。

シニア向け金融商品に興味を持ったら、営業マンに連絡する前に、任意後見を検討してみてください。営業マンの強い押しに弱い人には特におすすめです。

本人のために使いたい

高齢者の財産管理をしていると、考えさせられることがあります。

それは、お金の使い方です。
特におひとりさまの場合には、財産を残して亡くなっても国庫に帰属するだけなので、
ご本人が使いたいように使えば良いと思うのですが、そうもいきません。

なぜなら、亡くなるまで今までと同じように元気に一人暮らしを継続できれば良いのですが、もしもの時に備えるため、ある程度の貯金を残しておく必要があるからです。

ご本人の意思を尊重し自由にお金を使っていたら、「お金がなくなった、さてどうしましょう!」ということになれば、なんのために財産管理をしていたのかわからなくなります。

そう思っていても、やはり、本人の財産は本人の自由に使わせてあげたいと思うのです。

後見人の選択

以前、後見人の必要性について書きましたが、今回は、判断能力が衰えてきたときに選任する(してもらう)後見人についてです。

後見人といっても、裁判所に選任してもらう法定後見人だけでなく、自分が信頼できる人を選任できる任意後見契約があります。
では、今後のことを考えるとどちらがいいのでしょうか?

裁判所により選任される法定後見人は、裁判所の監督下にあるため不正行為が行われにくいとも言えますが、後見人と被後見人(本人)との間で自由に契約をすることは難しいです。
任意後見契約は、契約の内容の面では本人の意思を反映できる契約ですが、本人がした契約を取り消すことはできませんので、本人の保護という観点からすると法定後見人の方が優れているようにも思えます。

これはあくまで私個人の意見ですが、信頼できる後見人さえ見つかれば、自分の意思で後見人を選任できますし、自由度の高い任意後見契約を締結できるため、本人の意思を実現するためには、任意後見契約の方がいいのではないかと考えています。

最終的には、本人がどうしたいのかが一番重要ですが、事前に考えておかないと、判断がつかなくなってからでは遅いと思います。

妙に新しい家電

お一人暮らしの高齢者のお家を伺うと、多くの家電が妙に新しいということがよくあります。

もちろん、家電が好きな人はたくさんいらしゃいますから、単純にそういうご趣味という可能性もあります。ただ、そういう方は大抵、製品に詳しいので、ちょっとお話しすると、家電好きなのかそうでないのかはすぐわかります。

もちろん、家電はいずれ壊れますから、たまたま壊れて新調しているのであれば、問題ありません。ただ、ありとあらゆる家電がピカピカな場合、後見人としては、「必要がないのに買わされてないか」注意が必要になります。

まだ使える家電を回収し、それをリサイクルに出して、新しい家電を売る。そういう業者が出入りしている場合があるからです。

それでもご本人が満足しているのであれば、後見人がとやかくいうことではないかも知れませんが、親族としては面白くないと思います。

後見人の必要性

認知症だと判断されてもすぐに進行しない方もいらっしゃるかもしれませんが、
私は、認知症に限らず高齢者の方には後見人(なんでも相談できて、きちんと解決できる人)をつけた方が良いと思います。その理由は、ズバリ、

高齢者の財産を守るためです。

高齢者の方でも、身の回りの世話をしてくれるお子様、お孫様、兄弟、夫や妻がいらっしゃれば良いのですが、そういう方がいらっしゃらない場合も多いです。

良くしてくれる人が最近になって突然現れた人は要注意です!
残念ながらそういう方のほとんどが何らかの利益を求めて高齢者に近づいてきた人だと思います。

例えば、お一人で暮らしている高齢者のお宅にお邪魔すると、なぜだか最新の家電が置いてあることがあります。そして、その商品を使いこなすことができません。どうしてそのお宅に最新のそれがあるのか…。

私の経験からすると、営業マンだけでなく、自分で何らかの事業をしている人(ここではあえて職種を書きませんが、だいたい決まってます。)も危険な香りがします。あくまで私個人の意見ですのでそうではない方もいっぱいいらっしゃると思います。ですが、私が関わった高齢者の方はそういう方が多いというお話です。

そういう方は、人の良い高齢者をカモと考えているのでしょうか。義理人情に厚い方は特にお気をつけ下さい。
どういう事件があったのかはまた後日お話しいたします。

遺言の執行人と相続人

「夫と同じお墓に入りたくない」そんな「遺産相続以外の内容」のご希望があって、自筆証書遺言を残されるのであれば、弁護士に死後事務委任を依頼することを検討してみてはいかがでしょうか?


埋葬方法について遺言に記載しても付言事項として扱われ、法律的な効果はない(守らなくてもペナルティはない)です。
相続人間で遺言の内容と違う遺産相続が行われてしまうこともあるぐらいですから、付言事項を守らない相続人がいても全然不思議ではありません。

しかし、遺産相続以外の遺言をあえて遺している本人にとっては、よっぽど大切な事のはずです。ですが、相続人も執行のプロフェッショナルではありません。その人の生活もあり、関係者との人間関係も続きますから、周りの人に影響されたり、他の相続人に迫られたりと、色々な事情があり遺言通りに遂行できないことがあるようです。

また、その遂行にお金がかかることが判明し、遺言を守らなければ自分の受け取れる遺産が増えるという、利益と損失が相反する関係になる事もあり、利益を優先してしまう人もいらっしゃるでしょうね。
離婚した夫が「一緒の墓に入れてくれ」…そして家族の悲劇が始まった

では、どうしたら良いのでしょうか。
それは、遺言書に付言事項(埋葬の希望など)を書くのもいいですが、死後に必ず実行して欲しいことは、遺言ではなく、死後事務委任契約をすることをお勧めします。
委任者は、信頼できる第三者、例えば、弁護士等が適任だと思います。