シニア向けサブスク

後見人をしていると、悩ましいのが「定期購入」です。毎月の収入の中でそれらがまかえなている限り、問題はありませんが、収入に見合わない定期購入が、家計を圧迫してる場合、継続するのか、止めるのか、判断は難しいです。

例えば、スーパーで購入できる牛乳やヤクルトの宅配に、月1万円払うとなると、高すぎるので利用すべきではないと考える人もいると思います。
ただ、毎日届く宅配専用商品を楽しみしているのであれば、その楽しみは奪いたくないのですし、一人暮らしの高齢者の場合、何か異変のあった場合には早期発見にもつながるので良い面もあります。

よくあるシニア向けの定期購入としては、新聞の複数誌購読、化粧品・石鹸、健康食品、携帯とそのオプション、インターネット回線とTVサービス、牛乳、ヤクルト、ダスキン、ウォーターサーバー、宅配弁当などです。

よくまあ色々なセールスマンがやってくるものだと感心してしまいますが、ご本人は解約の仕方もわからないし、ものは届いてしまいますから、必要性を考えないまま支払い続けているのが実態でしょう。

明らかに、使っていなさそうなサービスや商品については、本人に確認したり、相談したりしながら1つ1つ解約していきます。こういうのを解約して行くだけで、月数万円違ってくることがあります。

次に、利用してそうなサービスの場合で、収入に見合わないもについては、個別のケースごとの判断することになります。
複数のサービスを並べて、優先順位を聞いてみても総合的な判断が難しくなっている人が多いので、本人の元々の性格などを考慮し、本人と相談しながら考えていきます。

シニア向け金融商品と営業マン

リバースモーゲージ(自宅に住み続けながら、自宅を担保に融資を受けられるというローン商品)など、シニア向け金融商品が盛んに開発されており、大変魅力的と思われるものもあります。

このような商品に興味を持ったら、まず営業マンに連絡し、その商品の詳細を聞くことになると思います。ただ、彼らの成績は、その商品が売れたかどうかで決まるため、あなたの人生にあっているかどうかを「プロ」の目で判断して勧めてくる訳ではありません。あくまで商品を買ってもらう為の説明しかしてくれませんし、売れなければ「あなたにした説明」はタダ働きということになるので、必死になる営業マンもいるでしょう。

ですが、この手の金融商品は一般的に高額な契約であることが多く、人生の最後の財産に対する判断のミスは取り返しがつかなくなります。とはいうものの、そういう類の金融サービスを全く利用せず、残したい相続人がいないのに財産を多くの残して亡くなるのは、不本意なことです。

一方、弁護士に任意後見をお願いすると、毎月の報酬が発生しますが、どういう資産運用をしたいのかを相談して、依頼者の希望に沿ったものを提案し、選択することができます。

これは、弁護士が代理人として、「あなたの立場で損得を考える」仕事だからです。つまり、営業マンは自社の商品しか販売することでしか収入を得られないのに対し、弁護士は複数の商品の中から最適な商品を選べるからです。

シニア向け金融商品に興味を持ったら、営業マンに連絡する前に、任意後見を検討してみてください。営業マンの強い押しに弱い人には特におすすめです。

本人のために使いたい

高齢者の財産管理をしていると、考えさせられることがあります。

それは、お金の使い方です。
特におひとりさまの場合には、財産を残して亡くなっても国庫に帰属するだけなので、
ご本人が使いたいように使えば良いと思うのですが、そうもいきません。

なぜなら、亡くなるまで今までと同じように元気に一人暮らしを継続できれば良いのですが、もしもの時に備えるため、ある程度の貯金を残しておく必要があるからです。

ご本人の意思を尊重し自由にお金を使っていたら、「お金がなくなった、さてどうしましょう!」ということになれば、なんのために財産管理をしていたのかわからなくなります。

そう思っていても、やはり、本人の財産は本人の自由に使わせてあげたいと思うのです。

後見人の選択

以前、後見人の必要性について書きましたが、今回は、判断能力が衰えてきたときに選任する(してもらう)後見人についてです。

後見人といっても、裁判所に選任してもらう法定後見人だけでなく、自分が信頼できる人を選任できる任意後見契約があります。
では、今後のことを考えるとどちらがいいのでしょうか?

裁判所により選任される法定後見人は、裁判所の監督下にあるため不正行為が行われにくいとも言えますが、後見人と被後見人(本人)との間で自由に契約をすることは難しいです。
任意後見契約は、契約の内容の面では本人の意思を反映できる契約ですが、本人がした契約を取り消すことはできませんので、本人の保護という観点からすると法定後見人の方が優れているようにも思えます。

これはあくまで私個人の意見ですが、信頼できる後見人さえ見つかれば、自分の意思で後見人を選任できますし、自由度の高い任意後見契約を締結できるため、本人の意思を実現するためには、任意後見契約の方がいいのではないかと考えています。

最終的には、本人がどうしたいのかが一番重要ですが、事前に考えておかないと、判断がつかなくなってからでは遅いと思います。