飲食店経営と相続放棄

ご夫婦で飲食店を経営されていて、突然ご主人が亡くなられたような場合、なかなかお店の継続は難しいかもしれません。そのような場合で、ローンがまだ沢山残っているのに、財産がほとんどない場合には、相続放棄という手法によって、お店の借金から逃れることができます。

ただ、相続放棄には注意点があり、それが認められるためには、相続放棄の前に勝手に相続財産を使いこんではいけないというルールがあり、注意しなければなりません。

「相続財産を使う(=処分行為)」とは、例えば、「お店にある高額なワインを処分」したり、「仕入れ業者からの請求書を、お店のお金で支払う」ことなども含まれるとされ、それが処分行為をしたと見なされると、法定単純承認という「借金の相続」になり兼ねません。

悩ましいのは、テナントの賃貸借契約を解除しないことには、毎月の家賃がかかる一方、解除するにあたって、店内の冷蔵庫等を処分する必要があり、安全に相続放棄するには、それなりのテクニックを必要とします。

ご主人が亡くなられて、気が動転している時に、請求書があったら、払ってしまいますよね。ご注意ください。

PCR検査キット

楽天から発売されている新型コロナウィルスのPCR検査キット。

4月20日から販売が始まりましたが、最低でも100キットの法人向けのようですね。

実際に販売サイトに訪れてみると、ちょっと不思議な注意書きが並んでいます。

「本検査キット〜は医療機器ではなく」
「利用者自身の責任による自己採取に限ります」
「このサービスは法人・企業向けです。」

等です。これらの文言は、法律家から見ると、それぞれ該当する法律が見えてきて、意味の無いわけではありません。以下解説します。

「本検査キット〜は医療機器ではなく」ですが、医療機器なら申請、承認が必要です。承認なく販売することは医療品医療機器等法に違反することになります。

「利用者自身の責任による自己採取に限ります」ですが、患者からウィルスを採取する行為は、医療行為とみなされますので、他人が介助すると医療法等関連法令に違反することになります。

「このサービスは法人・企業向けです。」については、企業で働く方の健康管理のために製造された趣旨だとは思いますが、個人向けの製品の場合、消費者契約法等により個人は保護されていますから、まずは法人向けに製造されたのではないかと解釈することも可能です。

販売者の本当の意図を入れたのかについては、私の存じるところではありませんが、今回、記載した文言のみ法律面からみてみると、販売側を守るためのものとなっています。

”おひとりさま”の死後の話

お子様がいらっしゃらない場合、離婚や死別で”おひとりさま”になる事があります。そんな”おひとりさま”が亡くなられた時、どうなるかご存知ですか。

亡くなられた地の市町村長により火葬され、埋葬されます(墓地・埋葬等に関する法律第9条)。

もっとも、市町村が葬儀を行うことはありません。ただ火葬されるだけです。

そして、”おひとりさま”の遺骨・遺品は市町村で保管・管理されますが、遺骨は一定の期間(およそ5年)保管した後、縁者のいない方々が葬られるお墓(無縁塚)に一緒に埋葬され、お墓を立てたりもしません。

寂しすぎませんか。

これは、自分の死後について何も対処していなかった場合の話です。死後のことについても弁護士に委任する事ができます。